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若年性認知症

若年性認知症とは64歳以下で発症した認知症のことで、40~64歳で発症すると初老期認知症、18~39歳で発症すると若年期認知症と呼びます。 65歳以上で発症した認知症は老年期認知症といいます。
若年性認知症の原因疾患としては、アルツハイマー型認知症が最も多く、その他に血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、 アルコール性認知症、脳外傷後遺症がみられます。老年期認知症と比較して、アルコール性認知症が多いのも若年性認知症の特徴です。 若年性アルツハイマー型認知症の治療薬としては、進行を緩やかにするアリセプトが用いられています。アルツハイマー型認知症では、認知症に関与する神経伝達物質のアセチルコリン系の神経細胞が障害されます。 そこで、アセチルコリン分解酵素の働きを抑制するアリセプトが治療に使われています。レビー小体型認知症にも アリセプトが有効だとされています。
若年性認知症も老年期認知症も脳に異常が起きて認知症が進行していくのには変わりありません。若い人にみられるアルツハイマーは、 脳の萎縮スピードも高齢者に比べると速く進行します。
アルツハイマー型の若年性認知症は多くの場合物忘れが初期症状として現れてきます。また、新しいことがなかなか 覚えられなくなったり、物事に対する意欲や自発性も低下してきます。
認知症の症状には中核症状と周辺症状があります。
中核症状は脳の障害が原因で起こる症状で、記憶障害、見当識障害、言語障害、思考や判断力の低下、実行機能の障害などがあります。 これらは、程度や時期の違いがあっても、認知症の人には誰にでも起こる症状です。
周辺症状は幻覚、妄想、うつ状態、意欲低下などの精神症状と徘徊、興奮などの行動異常があり、最近ではBPSDと呼ばれるようになっています。 発症には心理的要因や環境的要因が影響します。若年性では徘徊、興奮、意識低下が多く老年期では夜間せん妄、不潔行為、自他の区別困難、 幻覚・妄想が多くみられます。
若年性認知症の症状
若年性認知症と漢方
漢方の見地からみれば、若年性認知症の病位は脳にありますが、主に 心・肝・腎など臓腑の機能失調と関連しており、心血、肝血、腎精を補うことにより改善をはかります。また、脳窮におけるオ血の停滞を改善する駆オ血剤や、脳細胞の代謝を促進する生薬を加味した漢方処方を服用して臨床症状が改善したり、異常脳波や脳血流の状態が良くなる症例があります。