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尋常性白斑

尋常性白斑は、しろなまずとも言われています。生まれたときには存在せず、生涯のさまざまな時期にやけどや湿疹など、他の皮膚病とは関係なく、それまではまったく健康であった皮膚に突然白い斑点ができてしまう病気です。これに、原因や症状、治療法が異なる二つのタイプがあり、それぞれ分節型白斑、進行型白斑と呼びます。また尋常性白斑に非常に近い関係がある病気に、ホクロのまわりに白い斑点ができるサットン白斑というものがあります。この三つを尋常性白斑の仲間と考えてもよいでしょう。
分節型白斑・・・子供や若い成人にできる病気で、30歳以後に始まることはまれです。身体のどの部分にもできますが、皮膚分節というある一つの神経分布の範囲に限られていて、身体中広い範囲に広がってしまうことはありません。身体のどこかにできた小さな白斑が、数週間から数か月という比較的短い期間に、それぞれの分節の範囲に広がってしまいますが、六割の人が一年以内に進行が止まり、三年たてばそれ以上広がることはほとんどなくなります。成人の場合、進行が止まった時の状態で一生持続しますが、小児の場合には思春期をはさんで二割ほど自然に小さくなります。分節型白斑には薬があまり効きません。
進行型白斑・・・尋常性白斑の約4分の1は分節型白斑ですが、4分の3はそうではない進行型白斑です。進行型白斑は、はじめは1つか2つの小さな白斑が身体のどこかにできるのですが、年々少しずつ増えていき、生涯にわたり進行して、ついには全身の大部分の皮膚が白くなってしまいます。左右対称的にできる場合が多く、できやすい場所は、押されたりこすれたりすることの多い膝や肘、手足の指の関節の部分、ベルトや下着でしめつけられがちな下腹部や腰、湿疹ができやすい生え際や耳たぶの後ろなどです。
サットン白斑・・・普通の黒いホクロまわりが円く白くなる白斑です。10円硬貨前後の大きさで、だんだんと白さの程度が強くなり、次第に中心部にある黒いホクロの色も取れてきてピンクがかった肌色になります。しかし数年たつとこの白斑は自然に色が付いてきて中心部のホクロもまた黒くなります。つまり、サットン白斑は、数年、長くても10年ほどの経過で、ホクロのまわりの皮膚がホクロを巻き込んで一時的に白くなります。
尋常性白斑の症状
尋常性白斑と漢方
漢方では、気が消耗して不足した場合の気虚の状態と気の機能が停滞しておこる気滞により、皮膚病が発生すると考えた場合、気滞がおこれば生理機能の異常亢進、自律神経の緊張がおこり、尋常性白斑症の誘因と考えます。使用する漢方薬は柴胡剤が効果的で、全身型白斑の方が分節型白斑よりも早期に改善が認められたという報告もあります。