線維筋痛症

 







 

線維筋痛症は、急に始まった全身の筋肉の痛みが長期間続く病気です。 痛みの質は、帯状疱疹後の神経痛にも似ていて、体に軽くふれたり、 少し動いただけでも、激痛が走るほどです。
その後も痛みは、日によってあるいは時間帯によって、程度の差はある ものの消失することなく続きます。痛みの強さは、天候や生活環境の 変化、気分、ストレスなどに影響されます。
体の痛みが長期間続くために、日常生活に支障がでることもあります。 痛みの原因を探るために、医療機関では、「筋肉や骨の異常」「悪性 腫瘍」「内分泌疾患」「関節リウマチなどの膠原病」などがないかど うかを、画像検査や血液検査を行って調べます。しかし、検査の結果、 何ら器質的異常が見つからない場合に、線維筋痛症が疑われます。 女性に多く診られ、年代を問わず発症しますが、ピークは50歳代です。

原因はまだ分かっていませんが、免疫、ないしはセロトニン(脳内の 神経伝達物質のひとつ)の働きの異常によるものではないかといわれています。過労や外傷、手術など、さまざまな体にかかる負荷をきっかけに痛みが始まるケースが多く見られます。心理的なストレスで発症するケースもあります。
痛み以外に、気分が落ち込む、意欲、気力がわいてこない、頭痛、ほてりや発汗などの症状が慢性的に起こったり、肩凝りや頭痛、ふらつき など更年期障害によく似た症状が現れる場合もあります。

症状は痛みが中心ですから、多くの場合、消炎鎮痛剤が処方されていま したが、線維筋痛症は、炎症で起こる痛みではありませんので、通常の 鎮痛薬では効果がありません。次のような薬を単独で投与したり併用したりします。

○抗うつ薬:抗うつ薬には、痛みを直接抑制する作用があります。また、 身体的症状や落ち込んだ気分を改善させるためにも、抗うつ薬が使われます。

○抗けいれん薬:筋肉のけいれんや収縮、それに伴う血流の低下を改善 させるために使います。  

○漢方薬:自律神経のバランスを整えたり、ホルモン分泌などの生理的 なリズムを整える目的で使われます。中医学においては、ストレス関連 疾患を診る場合は病変の主座が心、肝・胆、脾のいずれにあるかを判断 したうえで、心は安神剤、肝・胆は疏肝理気剤、脾は補気剤が中心とな ります。 薬物療法で一定のところまでは改善されますが、それから先なかなか良くならないというケースもあります。線維筋痛症は、痛みが起こるさまざま な要因が、日常生活のなかにあるからで、その要因を取り除くために運動 療法や心理療法などを併用すると症状が軽減する場合もあります。

 

 

 

 
 
 
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