尿失禁

 







 

膀胱

女性では出産や加齢によって骨盤内で膀胱、尿道、子宮、直腸、肛門をささえる靭帯や骨盤底筋群がゆるむことで尿もれしやすくなります。「尿失禁」は病気というよりも症状と考えるほうが適切で、代表的なものに「腹圧性尿失禁」、「切迫性尿失禁」、「反射性尿失禁」があります。このうち、最も多いのが腹圧性尿失禁で、特に女性に多く、成人女性の約30%にあると言われています。

○腹圧性尿失禁・・・咳やくしゃみなど、お腹に力がかかると尿もれを起こします。出産や加齢によって、骨盤の底部で膀胱を支えている筋肉層が緩んだために起ります。漢方薬では、補気健脾・升陽挙陥・甘温除熱の方剤を使用します。

○切迫性尿失禁・・・前立腺肥大症や脳出血などが原因で、排尿を我慢する力が低下して、膀胱が急に収縮を起こし、尿が少しずつ漏れたりします。原因が不明の場合もあります。漢方薬では、利水清熱・滋陰止血の方剤に芍薬甘草湯を併用します。

○反射性尿失禁・・・脊髄を損傷したり、脊髄に腫瘍が出来たりして、尿意を大脳へ伝達する神経が絶たれている場合、膀胱に尿が流れ込むと、反射的に膀胱が収縮して、尿が出てしまいます。基本的に脊髄の機能に障害があるので、薬は効きにくくなります。漢方薬としては、温補腎陽の方剤を使用します。

 

 
 
 
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漢方研究三十年 管理薬剤師 黒川秀治
 
 
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