
甲状腺がん |
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甲状腺は首の咽喉仏の辺りにあり、器官を取り囲むようにして存在しています。 その役割としては様々なホルモンの生成、分泌を行ったり、肝臓などの内臓器官に信号を送って代謝の維持などを行ってくれています。 甲状腺からは男女に関わらず一定量のホルモンが分泌されていますが、これが過剰になったり不足すると体調が悪くなります。 脳の下垂体から出る甲状腺刺激ホルモンが甲状腺ホルモンの分泌を調整しています。 甲状腺癌とは、この甲状腺に悪性腫瘍が発生したものです。 甲状腺癌は、「乳頭癌」、「濾胞癌」 、「髄様癌」、「未分化癌」に大きく分類されます。「髄様癌」、「未分化癌」は他のふたつと比べると稀な癌です。「乳頭癌」、「濾胞癌」、「髄様癌」は、元となった甲状腺細胞の性質を良く残しているので「分化癌」とも呼ばれます。一般に癌細胞は元の細胞の性質をある程度受け継いでいる場合が多いのですが、中には非常に原始的な性質になってしまうものもあり、甲状腺では「未分化癌」がこれに相当します。 甲状腺癌の80%は「乳頭癌」と言われており、進行も遅いです。甲状腺にできるしこりのうち約20%が癌と推定されています。 <乳頭癌> 年齢層を問わず発生しますが、女性に多く発生するがんになります。 40歳代〜50歳代の比較的若い人に多く発生しますが、おとなしい成長の遅いがんで、離れた臓器に転移することはあまりありません。乳頭がんのうち90%は性質のおとなしいタイプなのですが、 10%は遠隔転移や浸潤をする悪性度の高いものもあります。乳頭癌の発育は非常にゆっくりで、甲状腺周辺のリンパ節に転移する ことが非常に多いという特徴があり、90%ぐらいの患者様で見つかります。 50歳未満で遠隔転移が無い低危険度の甲状腺乳頭がんの場合は10年生存率で95%以上、20年生存率でも90%以上ととても 高くほとんど乳頭がんで命を落すという可能性はないと考えられます。 しかし、高危険度の50歳未満でも肺や骨への遠隔転移がある場合や50歳以上で3cm以上の大きな腫瘍があり、甲状腺外にも 浸潤があるような場合には10年生存率は7割程度となります。 <濾胞癌> 全体の10%程度を占めます。乳頭癌に比べるとやや高齢者に多い傾向があります。また乳頭癌に比べて血流に乗って転移することがあり、 肺、骨への転移が乳頭癌に比べるとやや高いです。 濾胞がんは、やはり40歳〜50歳代の女性に多く発生します。 <髄様癌> 全体の5%程度を占めます。上の2つの癌とは異なる細胞から発生し、遺伝的に発生することもあります。悪性度は乳頭がんや濾胞がんと 比べると悪くなりますが、未分化がんよりは良いとされています。 リンパ節への転移があると予後は悪くなり、肺や肝臓への転移がある場合には治療は難しくなります。 <未分化癌> 未分化癌は甲状腺がんの2〜3%程度と稀ながんですが、高齢者に発生することが多く、残念ながら現在のところ有効な治療法が有りません。 他の甲状腺がんとは比較にならないほど悪性度が高く、極めて急速にがんは進行します。 <悪性リンパ腫> 甲状腺の中にあるリンパ球が悪性化したものです。甲状腺全体が急速に腫れてきます。治療法は手術ではなく、抗癌剤や放射線治療が中心となります。 <症状> 甲状腺がんは初期にはほとんど症状がありませんが、甲状腺全体が腫れあがるというよりは、甲状腺の内部にこぶが出来ます。 こぶは小さく、注意しないと気がつかない程度のこぶです。通常は痛みを伴うことはなく、体調不良だと判断されることが多いです。 <原因> 甲状腺がんの原因は、はっきりとはわかっていませんが、遺伝によるものやヨード(ヨウ素)の過剰摂取と言われています。 近親者の中で内分泌系に2つ以上の癌を発生した者がいる場合に甲状腺癌になる確率が高いです。 もともと甲状腺の病気には遺伝が危険因子と考えられるものが多く、バセドウ病などの甲状腺の病気もやはり近親者が同様に病気に なっていることが多いです。
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